自営業デザイン屋さんのよもやまブログ

これ、愚痴とかそういうのじゃないですのよ? 気合いの入ったキャラ立ちした皆さまを忘れたくない一心でつい。

アナタとワタシとドラ○ンボール

2018-09-21_A

ひとくちに「ドラゴン○ール」とおっしゃいますが

抽象的なご依頼。
クライアントありきの商業系デザイン屋さんなんていう稼業をしていると、割とあるあるなお話しです。

今回も、そんなありきたりなフワフワ系クライアントさんのお話。

とある冊子物案件の打ち合わせに、クライアントさんの事務所へお邪魔しました。
なかなか珍しいパターンなのですが、このクライアントさんは打ち合わせの際に和室に通されます。

おそらく社員用の休憩室なのでしょう。
6畳ほどの小ぶりな和室に、小さなコタツとテレビがありました。
そして、適当にコミックスも。

社員用のリラックススペースとして使っているならば、なかなか素敵な福利厚生。
徹夜の時なんか、休憩にいいなぁ〜。うらやましいなぁ。

ともあれ、そんな社員想いなクライアントさんとの打ち合わせです。

クラさん側は部長さんが担当として出てきました。
それなりに力の入った案件なのでしょう。

しかし、力の入り具合とは裏腹。
打ち合わせの内容自体は、終始ふわっふわです。

クラ部長
「ここ、花火っぽいスパークな雰囲気とかどう?」

「花火イメージです?」

クラ部長
「いや、ドラゴンボー○よ!ドラ○ンボールっぽくしてよ!!」

「ドラゴ○ボールっぽいスパークな雰囲気……。こう、星を消すフリーザ様……?」

クラ部長
「フリーザ?いや、レッドリボン軍の……。」

ちょっと世代にズレがあるだけで、ド○ゴンボールからの連想にもズレが発生です。
連載長かったからね。

そしてそこからは、打ち合わせ室にあったドラゴンボ○ルのコミックスを参照しつつ会議をするという、ちょっと変わった風景が。




フリーザ様降臨の巻。

ともあれそんな案件も、なんとか初校を終え、再校から念校へと段階を踏んでゆきました。

そんな中、見開きページの写真についてクラ部長さんとのやり取りが衝撃の展開を迎えます。


クラ部長
「そうですねぇ……。いっそ消してしまいましょうか?」

「え……何をですか?」

クラ部長
「この、地球をですよ。」

「……!!」

どうも「発行時期が中途半端なので、モデルを切り抜きにして背景を消して季節感を余り出さないようにしたい」という事らしかったのですが……。

先のドラ○ンボールのやり取りや、クラ部長の口調が相まって、ワタシは目の前にフリーザ様が居るのかと錯覚しましたよ。


このミスだけは「もう終わりだ」と思った。

2018-09-02_A

ミスはすぐそこに。

広告デザインなんて稼業をしていると、洒落にならないようなミスとは常に隣り合わせ。

この業界、ホント綱渡り進行が多いのです。
印刷入稿30分前に、クライアントさんの上層部から大型修正が飛んできてバタバタしたり(それでいて納期は当然ずらしてもらえない)。

印刷が全て済んでから追加修正が届いて、ちょっとした口論になったことも。
タイムマシンを用意してから来い。

数えだしたらキリが無いのでこんなもんにしてやろう。

とにかく、入稿直前は睡眠不足でフラフラなのに、そこに急遽の修正がバラバラ、バタバタと届くので、実はノーミスの方が奇跡かも?っていうくらい。

そんなシリーズで、過去もっとも「やっちまったな」感が強かったミスを思い出してみよう。




通信販売カタログで、最も大事な箇所ってどこだ?

あれは、そう。
某小さな通信販売会社の、会員向けカタログを発行しようっていう案件だった。

連日の徹夜続きで感覚は麻痺していた。
そのせいか、季節は覚えていない。

通信販売のカタログ制作で、もっとも気をつけなければならない箇所ってどこだと思う?

写真の見栄え?
わかりやすい導線を備えたレイアウト?
人によっては「配色こそ全体のイメージを……!」とか言い出すかもしれない。

確かにそれらは全て大切。
……だと思う。

ただキミ達は「これだけは絶対に!」っていう箇所を見落としている。

それは……。
「商品注文用の電話番号」だ!!!

2018年の今であれば、通販もほとんどがネット通販かもしれないが、あの頃はまだまだ通販カタログをめくりながら欲しい商品があれば電話で注文という、優雅なお茶の間スタイルが幅を利かせていた。

カタログのキャンペーン期間中ともなれば、通販会社も気合いを入れてオペレーターの増員なんてしちゃったりして。
まあ、とにかく鼻息を荒くして待ち構えていたりしたわけだ。

そして、その全ての入口になるのが「電話番号」だ。

もうお気付きだろう。
そう、私はやらかした。

通販カタログの注文用電話番号の誤植を!!!

……とはいえ、これって私のせいでも無かったんだけど。




忠告だ。クライアントからの最終原稿は捨てるな!

このカタログ自体なかなかのデスマーチ進行で終わらせたわけだが。

兎にも角にも、本当の地獄はここからだった。

向こう3日間のキャンペーン期間。
まずおかしいと思ったのは、開始のわずか数分後らしい。

いつもなら、オペレーターさんが一気に対応を始めるのだが、この日はまったく注文が来ない。

そして、悪夢のような知らせはやってくる。
やたらと、その通販会社の代表番号が鳴るというのだ。

立ち止まっている場合じゃない。
キャンペーンも始まってしまったので仕方が無い。

かくして、オペレーターさんでも何でもない内部の事務の社員さんが、できる限り注文を取るという地獄が始まった。

そしてさらに数分後、クライアントからお怒りの電話。
最初から訴える気を隠そうともしないテンションで。

クライアント
「もしもし!おい!!!カタログの電話番号、代表番号じゃねえか!!!損失どうしてくれんだ!?」

「(体中の体温が下がるのを感じながら)……え?」

クライアント
「オペレーターも無駄。事務所も電話応対で仕事ストップだぞ!」

私(社内の校正マンとアイコンタクト&筆談)
「え……とですね。頂いている最終原稿が手元にあるのですが、刷り上がりと見比べてもミスは無いようですが……。」

クライアント
「……あ??」

「まさか、御社の原稿が間違えてましたか??」

クライアント
「…………。あとで、損害の分担について話したい。……来てもらえますか?」




いいや、10:0だ。……と、したかったが。

と言うわけで、怒濤の3日間のキャンペーンが終わった後、改めてクライアントの元へ赴いた。

先日、引くに引けなくなったクライアントからの呼び出しに応えるためにだ。

カバンの中には、証拠となるクライアントのミスが残った最終原稿。
ちゃんと時系列が分かるような、やり取りのメールの出力。
最後の最後に届いた、クライアントチェックの赤字校正紙。

「これだけあれば、間違いなく……クライアントの息の根を……。」

後は駆け引きだが、赴いた際すでにクライアントの鼻息は収まっていた。
どころか、電話で怒鳴りつけてきた事に対する罪悪感すら見て取れた。

ところが、相手も会社を背負った会社員。
上層部から言われているのか、とにかく5:5の損害分担をとジャブを撃ってくる。

こちらとしては冗談ではない。
はっきり言って「原稿に載っていない情報なんぞ知るか!!」なのだ。

気分は10:0だ。
過失は100%クライアント側だ!!!

……と、そのつもりで乗り込んでいたのだが。
話し合いをしているうちに、こちらが攻めすぎたのか目に見えて沈み込むクライアント。
(もちろん、それが作戦なのかもしれないが)

そして、敢えてその場では言わなかったが、私も気がついた。
「代表番号なら、最初にもらった名刺に書いてあるから……。こちらでも気付きの可能性はあったのか……。」

この案件、実は担当氏と携帯でのやり取りに終始していた。
そのため、名刺に載っている代表番号に接する機会がなかったのだ。

別の案件では、カタログの番号に試しに電話してみるというテストもするのだが……。

この案件に関しては「まだオペレーション会場の準備が」だとか、とにかく時間が無いだとかで「数字周りとか特に、最終チェックお願いしますね!」と、クライアント側に任せてしまったのだ。

それも、確認を最後までもっともっと強く押しておけばよかったといえばよかった。

そして譲歩。心の中の気付きは敢えて伏せて。
あくまでも恩に着せるスタイルで。

私は言った。
「では、9:1で。」


「1日」の捉え方の差?

2018-08-26_A

怒らないからさ。「○時に変更して」って普通に言ってくれ。

お仕事してるとさ、どうしても待機時間ってあるよね。

私たちフリーランスは、その日にこなしたお仕事の成果に対して報酬をもらうのですが、待機時間は当然成果外。

だから、実は「急いで原稿用意してるので、しばらく待っててもらえますか?」っていうのは、実は結構もったいない気分にもなったりして。

クラさんに多いのが「もうすぐです!待っててください!」っていうやつ。
もうすぐなんて言われたら、信じて待つしか選択肢無いじゃないか。

別に怒らないからさ、普通に「予定に間に合わなかったので、改めて○時頃に連絡入れますね」とか言ってもらいたいものです。

段取り上手は頭良さそうに見えて安心感もあるし。

複数案件が並行してるときはいいんですけどね。
他にもやることあるからね。

そうでないなら、他のお客さんの所に営業に出掛けたりしたいし。



そうか、これが……。感覚の違いか。

お盆も目前に迫った、それなりに追い込みムードのとある日。
「連休入る前に、ここまでは終わらせたい!」つってね。

そんなこの日は、その時に進行していた某案件のスケジュール最終日。
デザイン屋の私はもちろん、後行程の印刷屋さんもきっちり待機。

そんなわけだから、この日は丸一日その案件のためだけに身体を空けていました。

事前にスケジュールもハッキリしていたので、他の案件を断ったりスケジュール調整させてもらったりして、この日の案件を最優先に。

ところが、当日の昼過ぎになって、クライアントの担当氏からこんな連絡が。

クラ担当氏
「段取り変えます〜。今日は修正校戻せません。」

そこまではいいの。
今までだって、そのくらいの事はいくらでもあったし。
ちょっとばかし「ああ、痛いなぁ〜。他の案件も段取りし直さなきゃな〜」とか思うくらい。

ところが、ちょっと危険だなって思ったのは、この後のひと言。

クラ担当氏
「ラッキーすね!今日休みみたいなもんじゃないすか!」

ですって。



1日っていう時間は無料かどうか。

ここだけはちょっぴり怖くなったかな。
「あ、この感覚のズレはお給料生活者と、成果報酬生活者の差だ」と。

私たちからすると「1日分の仕事がつぶれた」ってなるんですけど、彼からすれば「1日フリーで儲かった」になるみたいですね。

もちろん、みんながみんなじゃないのは前提ね。
分かってくれてる人もたくさんいる。

この感覚のズレはもう、生活に根っこがある事なので仕方が無いのかもしれない。
でも、ほんの少しだけ知っておいてもらいたいなぁ。

フリーランスのスケジュールを1日押さえるって言うのは、フリーランス側が色々とそれなりにリスク取ってるっていう事。

例えるならば何が近いだろう?

イメージしてもらうなら「貸し会議室を1日分全部予約しておいて、当日キャンセル」とか。

これって、普通はキャンセル料発生しても文句いえないよね?
他のお客さんを呼び込む機会を手放して待っていたら、突然「やっぱり止める〜」って言われてるんだからね。

だいたいそんな感覚なんですよぉ〜。


よろしくお願いします。
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プロフィール

かもねぎデザイナー

日本のどっかで、細々と生きている自営業デザイン屋さんです。
コピー書いたり、ディレクションに首突っ込んだり色々して何とか生きています。

このお仕事で色々あったよね〜。
備忘録、備忘録。

先に言い訳を……。
あくまでも、デザイナー視点の勝手なお話しです。クライアント様にはクライアント様なりの事情がおありなのは重々承知。承知ですが、ここはあくまでもデザイナー寄りの主観です。ご容赦ください。
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